「風邪薬にトラネキサム酸が入っていたけど、赤ちゃんに影響する?」「シミが気になってトラネキサム酸を飲んでいるけど、妊活中でも続けて大丈夫?」そんな不安を抱えていませんか。
妊活中は「赤ちゃんのために少しでもリスクを減らしたい」と思う一方で、自分の体調や肌悩みも気になるという方も多いでしょう。
トラネキサム酸は止血や美肌、のどの炎症など幅広い効果がある薬ですが、妊娠の可能性がある時期にどう付き合うべきか迷ってしまう方もいます。
この記事では、トラネキサム酸の効能と妊活中の内服の注意点、薬に頼らない代替ケアの方法まで、わかりやすく解説します。妊活と自分のケアを両立させるための参考にしてみてください。
トラネキサム酸とは?主な効能を詳しく解説

トラネキサム酸は、止血・抗炎症・美肌など幅広い効果が期待される薬です。シミ治療や風邪薬として使われることが多く、妊活中の女性にも身近な存在といえます。
ここでは、トラネキサム酸の基本的な性質と、代表的な3つの効能について詳しく紹介します。
- トラネキサム酸の基礎知識
- 効能1.出血を抑える作用(止血作用)
- 効能2.炎症を抑える作用(抗炎症作用)
- 効能3.シミ・肝斑に対する美肌作用
トラネキサム酸の基礎知識
トラネキサム酸は、人工的に合成されたアミノ酸の一種です。もともとは出血を止める医薬品として開発されましたが、現在では美肌成分としても広く使われています。
トラネキサム酸は、体内では「プラスミン」という物質の働きを抑える作用(抗プラスミン作用)があります。
プラスミンは血栓を溶かしたり、炎症や痛みを引き起こす物質を誘発させる働きがあります。抗プラスミン作用によって、止血や抗炎症といった効果が生まれる仕組みです。
医療用医薬品として、市販薬やサプリメントにも配合されています。内服薬のほか、化粧品や外用薬として肌に直接塗るタイプもあり、用途に応じて使い分けられているのが特徴です。
効能1.出血を抑える作用(止血作用)
トラネキサム酸の最も代表的な効能は、出血を止める働きです。プラスミンが血液のかたまり(血栓)を溶かす働きを抑えることで、出血を止まりやすくします。
医療現場では、手術中・後の出血や、外傷による出血などの治療に使われることが多い成分です。
また、月経の量が多い「過多月経」の治療にも用いられることがあり、婦人科で処方されるケースもあります。
ただし、血を固まりやすくする性質があるため、血栓症のリスクがある人や過去に血栓症を起こしたことがある人は、使用に注意が必要です。
妊活中で婦人科を受診している場合は、必ず医師に相談してから使用しましょう。
効能2.炎症を抑える作用(抗炎症作用)
トラネキサム酸には、炎症を引き起こす物質の産生を抑える働きもあります。
プラスミンは炎症を促進する「プロスタグランジン」などの物質を活性化させますが、トラネキサム酸がこれを抑えることで、腫れや赤み、痛みを和らげる効果が期待できます。
具体的には、扁桃炎や咽頭炎といったのどの炎症、口内炎、湿疹やじんましんなどの皮膚の炎症に対して処方されることが多いようです。
市販の風邪薬やのど薬にも配合されていることがあり、「のどの痛みに効く」という表示で販売されています。
風邪をひいたときに何気なく飲んだ市販薬にトラネキサム酸が入っていた、というケースは意外に多いため、妊活中の方は薬の成分表示を確認する習慣をつけるとよいでしょう。
効能3.シミ・肝斑に対する美肌作用
美肌効果は、トラネキサム酸の中でも近年特に注目されている効能です。
皮膚が紫外線を浴びると、メラニンを作らせる細胞(メラノサイト)が活性化してシミができやすくなりますが、トラネキサム酸がしみ情報の中のプロスタグランジンなどをブロックすることで、メラニンの生成を防ぎます。
特に「肝斑(かんぱん)」と呼ばれる、頬や額に左右対称にほぼ同じ形・大きさでできる薄茶色のシミに対して効果が認められており、皮膚科や美容皮膚科で処方されることも多いです。
また、炎症後色素沈着やそばかすの改善にも使われています。
美肌目的で長期間内服する場合、通常は数週間〜数か月の継続が必要とされています。
ただし、妊活中や妊娠の可能性がある時期は、美容目的の長期内服をどこまで続けてよいか、医師と相談しながら判断することが大切です。
トラネキサム酸を妊活中に内服してもいい?時期別の注意点

トラネキサム酸は「絶対に禁止」ではありませんが、妊活中は慎重に判断する必要があります。
妊娠の可能性がある時期や、不妊治療中かどうかによっても考え方が変わるため、時期別の注意点を確認しておきましょう。
- 妊活中は基本的に推奨されない
- 排卵前〜排卵期までの注意点
- 排卵後〜生理予定日までの注意点
- 生理不順や不妊治療中の注意点
妊活中は基本的に推奨されない
妊活中の薬に対する基本的な考え方は、「必要最小限にとどめる」ことです。
トラネキサム酸は動物実験でも人でも、胎児への明らかな有害作用は確認されていませんが、「妊娠中でも安全」と積極的に推奨されている薬ではありません。
特に美容目的(シミ・肝斑治療)での長期内服は、命に関わる治療ではないため、妊娠を優先するなら控えるか、代替ケアに切り替えることが望ましいとされています。
ただし、大量出血など治療上どうしても必要な場合は、医師が有益性とリスクを比較して使用することもあります。
自己判断で中止するのではなく、「妊活中であること」を必ず伝えて、主治医や薬剤師と相談しながら決めることが重要です。
排卵前〜排卵期までの注意点
排卵前〜排卵期は、まだ受精や着床が起きていない段階です。
この時期は「妊娠中」には該当しませんが、妊娠を希望している場合は、できるだけ不要な薬を減らすことが推奨されています。
美肌や軽い風邪症状など、必須ではない理由でトラネキサム酸を飲んでいる場合は、この時期から減量・中止を検討しましょう。
どうしても必要な治療で使っている場合は、婦人科や主治医に相談し、妊活のスケジュールと薬の使用タイミングを調整できるか確認してみてください。
また、排卵誘発剤やホルモン剤など、不妊治療の薬を使っている場合は、トラネキサム酸との併用が問題ないか、必ず主治医に伝えて確認することが大切です。
排卵後〜生理予定日までの注意点
排卵後〜生理予定日までは、受精・着床が起こる可能性がある時期です。
妊娠検査薬で陽性が出る前でも、すでに妊娠が成立している可能性があるため、特に慎重な判断が必要になります。
この時期は、治療上どうしても必要な場合を除いて、トラネキサム酸を含む薬を自己判断で飲み続けることは避けましょう。特に美容目的や軽い症状のための内服は、控えるのが安全です。
生理不順や不妊治療中の注意点
生理不順がある人や、不妊治療を受けている人は、排卵日が読みにくいことも多いため「常に妊娠の可能性がある」状態といえます。
そのため、一般の妊活中の人よりもさらに慎重に判断していきましょう。
排卵誘発剤、ホルモン剤、抗凝固薬、ピルなど、ほかの薬を使っている場合は、トラネキサム酸との飲み合わせや血栓リスクの面でも注意が必要です。
自己判断で併用せず、必ず主治医に「トラネキサム酸を飲んでいる(飲みたい)理由や量、期間」を伝えて、継続しても良いか確認しましょう。
また、不育症や血栓症の既往がある場合は、トラネキサム酸の「血を固まりやすくする作用」がリスクになる可能性もあります。
過去の病歴も含めて、しっかり情報共有することが大切です。
トラネキサム酸を妊活中に飲んでしまった・・・赤ちゃんへの影響はある?

「妊活中なのに知らずに飲んでいた」「妊娠が判明したけど、その前に飲んでいた」という方は少なくありません。
ここでは、トラネキサム酸の副作用と胎児への影響について詳しく解説します。
- トラネキサム酸の主な副作用とは
- トラネキサム酸は胎児への有害作用は確認されていない
- 妊娠が判明したら専門家に相談するのがおすすめ
- 受診時に伝えるべき内容を知っておこう
トラネキサム酸の主な副作用とは
トラネキサム酸は比較的安全性が高い薬とされていますが、副作用がゼロではありません。よく見られるのは、吐き気・食欲不振・下痢・胃の不快感などの消化器症状です。
また、かゆみや発疹などの皮膚症状、眠気や頭痛といった神経症状が出ることもあるため注意が必要です。
まれに、重い副作用として「血栓症」が起こる場合があります。
トラネキサム酸は血を固まりやすくする性質があるため、体質や他の薬との併用によっては、血栓ができるリスクがわずかに高まる可能性が指摘されています。
片側の手足のしびれ・強い頭痛・胸痛・息苦しさなどが出た場合は、すぐに医療機関を受診してください。
妊活中は「赤ちゃんへの影響」だけでなく、母体自身の健康管理も大切です。副作用が気になる場合は、我慢せず早めに相談しましょう。
トラネキサム酸は胎児への有害作用は確認されていない
トラネキサム酸は、妊娠中の薬の安全性を示す「オーストラリア分類」でカテゴリーB1に分類されています。
これは「動物実験でも人での使用経験でも、胎児への有害作用が確認されていない」ことを意味します。
実際の医療現場でも、必要があれば妊娠中に使用されることがある薬です。「妊娠に気づく前に数日〜数週間飲んでいた」程度では、流産や先天異常のリスクが大きく上がるとは考えられていません。
ただし、成分が胎盤を通過することや、血栓症リスクの観点から、自己判断での長期・高用量の使用は推奨されていないため、基本的には医師の指示に従って使用することが大切です。
参考:日医工「トラネキサム酸注射液 1000mg『NIG』 インタビューフォーム」
妊娠が判明したら専門家に相談するのがおすすめ
妊娠検査薬で陽性が出た、または妊娠の可能性があって不安な場合は、自己判断で悩み続けるのではなく、早めに産婦人科や主治医に相談しましょう。
また、自治体やドラッグストアなどでは、薬の相談窓口を実施しているケースもあります。不安が強い場合は、こうした専門窓口の利用も検討してみてください。
受診時に伝えるべき内容を知っておこう
受診する際は、以下の内容をメモにまとめて伝えると、医師が適切に判断しやすくなります。
- いつからいつまで飲んでいたか
- 1日あたり何mg・何錠飲んでいたか
- なぜ飲んでいたか(シミ治療、風邪、出血など)
- 他に飲んでいる薬やサプリはあるか
- 妊娠が分かったのはいつか
これらの情報があれば、医師は妊娠週数と服用時期を照らし合わせて、適切なアドバイスや経過観察の方針を提案してくれます。
記憶が曖昧でも、わかる範囲で伝えることが大切です。
トラネキサム酸を控えたい場合の代替ケア【風邪症状編】

妊活中にトラネキサム酸を避けたい場合、まずは薬に頼らないセルフケアを試してみましょう。
それでも症状が改善しない場合の対処法も含めて、風邪やのどの症状に対する代替ケアを紹介します。
- セルフケアを日常的に意識する
- 市販薬を使う場合は薬剤師などに相談する
- 症状が強いときは早めの受診を心がける
セルフケアを日常的に意識する
風邪やのどの痛みは、まず生活習慣の見直しと、基本的なセルフケアで対応するのが理想です。
手洗い・うがい・マスクの着用は、感染予防の基本として、妊活中でも安心して実践できます。
のどの不快感には、こまめにうがいをする、加湿器を使ったり濡れタオルを干したりして室内の湿度を保つなどのケアがおすすめです。のどや鼻の粘膜を乾燥から守っていきましょう。
また、十分な睡眠と栄養バランスの取れた食事も、免疫力を維持するために欠かせません。
はちみつ入りの温かい飲み物は、のどを潤すだけでなくリラックス効果もあるため、就寝前に取り入れるのもおすすめです。
市販薬を使う場合は薬剤師などに相談する
セルフケアだけでは症状が改善しない場合、市販薬の使用を検討することもあるでしょう。
ただし、総合感冒薬やのど薬には複数の成分が配合されており、トラネキサム酸以外にも妊活中に注意が必要な成分が含まれていることがあります。
薬局で市販薬を購入する際は、「妊活中であること」を薬剤師や登録販売者などのスタッフに相談するのもおすすめです。
妊娠を考えている時期でも、使いやすい成分の薬を選んでもらえたり、症状に合わせて適切なアドバイスを受けたりできます。
また、薬の成分表示を自分でも確認する習慣をつけましょう。
箱や説明書に「妊娠の可能性のある方は使用前に医師・薬剤師に相談してください」と書かれている場合は、自己判断で購入せず、必ず相談してから使うことが大切です。
症状が強いときは早めの受診を心がける
高熱が続く、激しい咳や息苦しさがある、食事や水分が取れないといった症状がある場合は、自己判断で市販薬を重ねるのではなく、早めに医療機関を受診しましょう。
受診する際は、「妊活中であること」「妊娠の可能性があること」を最初に伝えておくと安心です。
内科や耳鼻咽喉科でも、妊娠を考慮した薬の選択や治療方針を提案してもらえます。
無理をして症状を悪化させると、かえって体調を崩して妊活に影響が出ることもあります。「妊活中だから薬は一切使えない」と思い詰めず、必要なときは適切な医療を受けることが大切です。
トラネキサム酸を控えたい場合の代替ケア【美容目的編】

シミや肝斑が気になる方で、妊活を優先したい場合は、薬に頼らない美肌ケアに切り替えるのがおすすめです。
ここでは、トラネキサム酸を控えたい場合の美容ケアについて紹介します。
- 紫外線対策を徹底する
- 肌への摩擦や刺激を減らす
- 生活習慣を見直す
- ビタミンC・Eなどの栄養を意識する
- 外用美肌ケアに切り替える
紫外線対策を徹底する
シミ・肝斑対策で最も重要なのが、紫外線を防ぐことです。妊活中でも安心して実践できる基本のケアとして、日焼け止めを使用すると良いでしょう。
ただし、日焼け止めは、紫外線を防ぐと同時にビタミンDの生成も阻害してしまう可能性があります。妊活中は、SPFの低い日焼け止めを薄く塗る程度がおすすめです。
外出時は帽子や日傘、サングラスなどで物理的に紫外線をカットすると、より効果的に肌を守れます。
肝斑は紫外線によって悪化しやすいため、曇りの日や室内でも油断せず、紫外線対策を続けることが悪化予防のポイントです。肌に負担の少ない方法で丁寧にケアしていきましょう。
肌への摩擦や刺激を減らす
肝斑やシミは、摩擦や刺激によって悪化することがあります。
強くこする洗顔やクレンジング、タオルでゴシゴシ拭く習慣などは、肌に炎症を起こしてしまい、メラニン生成を促す原因になります。
洗顔はたっぷりの泡でやさしく洗い、タオルはゴシゴシこすらずに、押さえるようにして水分を取りましょう。
ピーリング(角質ケア)やスクラブは刺激が強いため、妊活中は控えめにするか、使用頻度を減らすのがおすすめです。
また、合わない化粧品やマッサージのやりすぎも、肌への刺激となります。肌本来のバリア機能を守ることを意識してみると良いでしょう。
生活習慣を見直す
肝斑はホルモンバランスの影響を受けるため、生活習慣を整えることも大切です。睡眠不足やストレス、不規則な生活は、ホルモンバランスを乱して悪化させる要因にもなります。
十分な睡眠時間を確保し、ストレスをためすぎないよう、適度にリラックスする時間を作りましょう。
軽い運動やストレッチ、趣味の時間などを取り入れることで、心身のバランスを保ちやすくなります。
妊活中は何かと気を使うことが多く、ストレスがたまりがちです。「完璧を目指さない」「今できることを続ける」という気持ちで、無理なく続けられる生活習慣を見つけていきましょう。
ビタミンC・Eなどの栄養を意識する
ビタミンCやビタミンEは、メラニン生成を抑える働きや抗酸化作用があり、シミ・くすみ対策に役立つ栄養素です。薬やサプリだけでなく、食事からも取り入れることができます。
ビタミンCは、柑橘類・いちご・キウイ・パプリカ・ブロッコリーなどに多く含まれています。ビタミンEは、アーモンドなどのナッツ類、かぼちゃ、アボカドなどに豊富です。
バランスの取れた食事は、肌だけでなく妊活にも良い影響を与えます。無理なく続けられる範囲で、旬の野菜や果物を取り入れていきましょう。
外用美肌ケアに切り替える
内服薬を控えたい場合は、外用の美肌ケアに切り替える方法もあります。ビタミンC誘導体配合の化粧品など、肌に直接塗るタイプの美肌成分は、妊活中でも比較的使いやすいとされています。
ただし、レチノールや高濃度ハイドロキノンなど、妊娠中に注意が必要とされる成分もあるため、心配な場合は皮膚科で「妊活中であること」を伝えた上で相談しましょう。
まとめ:トラネキサム酸は妊活中は控えるのがおすすめ!不安な場合は専門家に相談しよう

トラネキサム酸は、止血・抗炎症・美肌など幅広い効能が期待される薬ですが、妊活中は基本的に控えることが推奨されています。
特に美容目的での長期内服は、妊娠を優先する場合、代替ケアへの切り替えを検討しましょう。
もし妊娠に気づく前に飲んでいた場合でも、過度に不安にならず、いつ・どれくらい飲んだかをメモして、早めに医療機関に相談してください。
妊活中は「赤ちゃんのため」と我慢しすぎず、自分の体や肌の悩みも大切にしながら、安全にケアできる方法を選んでいきましょう。
自己判断で迷ったときは、医師や薬剤師などの専門家に相談することが、安心して妊活を続けるポイントです。
なお、妊活を進める中で、「産み分け」に関心を持つ方もいらっしゃいます。産み分けの方法としては、性交のタイミングで調整するなどがあります。
最近では、産み分けに関心のある方の間で潤滑ゼリー(一般的に「産み分けゼリー」と呼ばれることもある)が話題になっているようです。
産み分けに関する詳しい情報や、こうした潤滑ゼリーなどについて気になる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

