妊活中のお酒はNG?飲酒が及ぼす影響やお酒が飲みたい時の対応方法を紹介

「妊活中にお酒は飲んでもいいの?」「少しくらいなら大丈夫?」そのような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、妊活中のお酒がどのような影響を与えるのか、ホルモンバランス妊娠に関わるリスクについて分かりやすく解説しています。また、女性・男性両方のお酒を控えるべきタイミングも紹介していきます。

お酒を飲みたくなった時の対応方法やおすすめのノンアルコール飲料も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

妊活中にお酒はNG!お酒を控えたほうが良い4つの理由

妊活中にお酒はNG!お酒を控えたほうが良い4つの理由

結論から言えば、妊活中はお酒を控えるべきとされています。アルコールは体内でさまざまな影響を及ぼし、妊娠のしやすさや妊娠後の胎児の健康に悪影響を与える可能性があるためです。

ここでは、お酒を控えたほうが良い4つの理由について詳しく解説します。妊活を成功させるために、お酒との付き合い方を見ていきましょう。

  1. ホルモンバランスが乱れてしまう
  2. 妊娠率が下がってしまう
  3. 胎児へのリスクがある
  4. 体外受精に悪影響が出てしまう

1.ホルモンバランスが乱れてしまう

アルコールは、体内のホルモン調節に影響を及ぼす可能性があります。

エストロゲンやプロゲステロン、テストステロンなどのホルモンは、生殖機能に関わる大切なホルモンですが、アルコールによって分泌が変動しやすくなるとされています。特にアルコールにより肝臓の働きが低下すると、女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌が乱れやすくなるのです。

エストロゲンの分泌が乱れると、排卵周期が崩れてしまう可能性があります。排卵周期が崩れると月経不順に繋がり、妊娠しにくくなってしまうので注意が必要です。

参考:三重大学『女性のアルコール代謝と性ホルモンの変動』

2.妊娠率が下がってしまう

アルコール摂取は生殖機能全般に大きく影響するとされていて、女性の排卵や男性の精子形成に悪影響をもたらす場合があります。実際、飲酒習慣があると妊娠する可能性が低下するという報告もあり、産婦人科などでの不妊治療では禁酒を勧められることが多いようです。

特に、週に4杯以上の飲酒をする女性は受精障害や着床障害のリスクが高まるという研究結果もあるので、日常的に飲酒の習慣がある場合には注意が必要です。さらに、男性側も飲酒によって精子の質が低下し、妊娠成功率が下がる可能性があります。パートナーと一緒に飲酒量を減らしていくのがおすすめです。

参考:The association between alcohol intake and fecundability during menstrual cycle phases

参考:Habitual alcohol consumption associated with reduced semen quality and changes in reproductive hormones; a cross-sectional study among 1221 young Danish men

3.胎児へのリスクがある

妊活期間中に摂取したアルコールが、胎児の発育に深刻な影響を与える可能性があります。アルコールは胎盤を通じて胎児に運ばれ、未熟な肝臓で代謝されます。その結果、「胎児性アルコール症候群」などの先天異常や発育不全、多動症などのリスクが高くなるという研究結果もあるそうです。

国立成育医療研究センターなどの機関では、妊娠前の健康管理の一環としてアルコールの摂取についての注意が呼びかけられており、リスクを最小限にするためにも妊活を始めたらお酒を控えるのがおすすめです。

参考: Pediatric Research『子どもの健康と環境に関する全国調査』

参考:胎児期のアルコール曝露の影響に関する前向きコホート研究の動向と少量飲酒が子どもの身体発育に及ぼす影響についての系統的レビュー

4.体外受精に悪影響が出てしまう

体外受精治療では薬剤を使用することが多く、お酒との併用で薬の効果が変化したり、副作用が出たりする恐れがあるため、治療中は飲酒を避けるべきです。

また、大量の飲酒は排卵誘発剤の効果を妨げ、採卵数や成功率にも悪影響を及ぼす可能性があるとされていて、禁酒が推奨されることが多いようです。

参考:Women’s alcohol consumption and cumulative incidence of live birth following in vitro fertilization

妊活中にお酒を控えたほうが良いタイミングは?

妊活中にお酒を控えたほうが良いタイミングは?

妊活中にお酒を控えるべきタイミングはいつでしょうか?

妊活中特に飲酒を注意すべき時期について、女性と男性それぞれの具体的なタイミングについて解説していきます。

  • 女性の場合は排卵日前後から妊娠が確認されるまで
  • 採卵直後や胚移植前は要注意
  • 男性の場合は排卵日の1週間前から控える

女性の場合は排卵日前後から妊娠が確認されるまで

妊活中の女性にとって、ホルモンが変化する時期である排卵日前後は、体内のバランスを崩しやすくなる傾向があります。この期間は、アルコールがホルモン分泌に影響を及ぼす可能性が指摘されているため、健康な妊娠環境を整えるためにも、できるだけお酒の摂取は控えましょう。

また、妊娠初期にアルコールを摂取すると、胎児への影響がある可能性が高いとされています。妊娠初期は胎児の器官形成が進む重要な時期のため、この段階での飲酒は発育不全や先天異常のリスクを高める可能性があります。

そのため、排卵日前後から妊娠確認までの期間はお酒を控えるようにしましょう。

採卵直後や胚移植前は要注意

妊活中に産婦人科などの専門機関で採卵胚移植を受ける場合、治療の前後は飲酒を控えるよう指導されています。

生殖補助医療(ART)では、卵子を採取する「採卵」という処置を行うことがあります。採卵では排卵誘発剤などの薬剤を使用したり、エコーなどの検査を受けたりする必要があります。

その時にアルコールでホルモンバランスが乱れていると、治療が難しくなってしまうようです。また、薬剤の効果が強くなりすぎたり薄まってしまったりして思わぬ副作用が出てしまったりといった影響があるとされているため、採卵直後はお酒を控えましょう。

また、採卵後に体外受精や人工授精を行った受精卵を子宮に戻す胚移植では、子宮内膜の状態も着床に大きな影響を与える可能性があるとされています。飲酒によって内膜の質が低下してしまうリスクがあるため、影響を抑えるためにもアルコールは控えたほうが良いでしょう。

参考:Women’s alcohol consumption and cumulative incidence of live birth following in vitro fertilization

男性の場合は排卵日の1週間前から控える

男性の場合、精子の質運動率に影響を与える可能性があるため、パートナーの排卵日が近い期間は特にお酒の摂取を控えましょう。

また、大量の飲酒はホルモンバランスにも影響し、精液量や正常形態率にも悪影響を与えることが報告されています。普段から多く飲酒している男性は、妊活を期にパートナーと協力して生活習慣を見直してみてください。。

参考:Habitual alcohol consumption associated with reduced semen quality and changes in reproductive hormones; a cross-sectional study among 1221 young Danish men

妊活中にお酒以外に気をつけたほうが良い飲み物3選

妊活中にお酒以外に気をつけたほうが良い飲み物3選

妊活中に注意すべきなのはお酒だけではありません。普段何気なく飲んでいる飲み物でも、妊娠しやすい体作りに影響する場合があります。

ここでは、妊活中に控えたほうが良い3つの飲み物について詳しく解説します。

  1. 糖分の高い飲み物
  2. カフェインを含んだ飲み物
  3. 冷たい飲み物

1. 糖分の高い飲み物

糖分が多く含まれる飲料は、妊活中はなるべく避けるのがおすすめです。例えば、清涼飲料水やフルーツジュースには大量の砂糖が含まれている場合があり、この糖分が血糖値の急激な上昇を招く可能性があります。血糖値が高い状態が続いてしまうと、糖尿病のリスクが高まり、不妊症月経不順の原因のひとつになる可能性があるため、注意が必要です。

また、過剰な糖分摂取は体重増加肥満につながります。BMIが高い女性は、標準的なBMIの女性に比べて妊娠までの期間が長くなっているという研究結果もあるため注意しましょう。

なお、人工甘味料を含むダイエット飲料の中にも、糖質が高い商品もあるため注意が必要です。

参考:糖尿病と妊娠に関する Q&A

参考:Couples’ prepregnancy body mass index and time to pregnancy among those attempting to conceive their first pregnancy

2. カフェインを含んだ飲み物

コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどカフェインを含む飲み物も、妊活中には控えめにすることが推奨されています。カフェインは過剰摂取すると中枢神経系への刺激が強くなり、めまいや心拍数の増加などの症状が起きる可能性が指摘されているためです。

また、高血圧リスクが高くなったり、妊娠中に過剰に摂取していた場合、胎児の発育に悪影響がでたり、流産や死産のリスクが高まったりする可能性があると報告されています。WHOでも妊娠中の場合はカフェインの摂取量を減らすよう注意喚起しています。

1日のカフェイン摂取量の目安としては、1日300mg程度までとされており、コーヒーの場合は1日2杯程度、エナジードリンクなどは商品にもよりますが1日1本程度に抑えることがおすすめです。

参考:農林水産省『カフェインの過剰摂取について』

3. 冷たい飲み物

冷たい飲み物は、体温が下がってしまい、免疫力低下の原因の1つになる可能性が指摘されています。妊活中は体を温め、血流をよくするよう指導している産婦人科も多いようです。

元々、子宮や卵巣は冷えやすい器官であり、冷えによって卵巣機能が低下することで卵子の発育が滞り、妊娠の確率を下げてしまう恐れがあります。また、ホルモンバランスを調整する目的でも、温かい飲み物などで体を温めることは重要です。

冷たい飲み物をすべて我慢する必要はありませんが、常温や温かい飲み物を積極的に選ぶようにし、体を冷やしすぎないよう意識してみましょう。

妊活中におすすめのノンアルコール飲料3選

妊活中におすすめのノンアルコール飲料3選

妊活中にお酒を控えることは大切ですが、飲み物を楽しむ時間もリラックスや気分転換に欠かせません。そこでおすすめしたいのが、健康的で妊活にもプラスの効果が期待できるノンアルコール飲料です。

ここでは、妊活中におすすめの3つの飲み物を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

  1. ルイボスティー
  2. 炭酸水
  3. ハーブティー

1.ルイボスティー

ルイボスティーはカフェインを含まず、ミネラルや抗酸化物質が豊富に含まれているため、妊活中はもちろん、美肌に効果のある飲み物として注目されている飲み物です。ルイボスティーはやわらかな風味と自然な甘みが特徴で、食事のお供としても手軽に楽しむことができ、日常に取り入れやすい商品となっています。

スーパーなどではティーバッグも販売されているため、ホットで飲んだり、自分の好みに合わせた濃さに調整したりして楽しめます。手軽に飲めるペットボトルタイプの商品も増えているので、自身のライフスタイルに合わせて選んでみましょう。

2.炭酸水

炭酸水はお酒の代わりとしても楽しめると、妊活中の女性に人気の商品です。特に、無糖の炭酸水はカロリー0でヘルシーなため、妊活中〜妊娠後の体重増加が心配な方でも安心して飲めます。

また、レモンやライムを加えればフレーバー付きのドリンクとして楽しむことも可能なので、気分に合わせていろいろな味付けで楽しめるのは嬉しいポイントです。ただし、市販の甘味料入り炭酸飲料は糖分が多いため、注意するようにしましょう。

3.ハーブティー

ハーブティーは、さまざまなハーブを使った商品が販売されており、使用されるハーブによって味わいや効果が変わってきます。例えば、カモミールを使用したハーブティーは、リラックス効果があるとされていますし、ローズヒップを使用したハーブティーは、ホルモンバランスを整えたり免疫力を高めたりする効果があるとされています。自身の体調に合わせて選べるのが人気のようです。

ただし、ハーブティーの中には妊娠中控えるように推奨されている商品があるので、効果が心配な場合は、事前に専門医などに確認してから購入するのがおすすめです。

妊活中にどうしてもお酒が飲みたくなった時の対応方法

妊活中にどうしてもお酒が飲みたくなった時の対応方法

妊活中でも、飲み会や特別なイベントでお酒を飲みたい気持ちになることもあるかもしれません。ここでは、お酒が飲みたくなった時の具体的な対応方法を3つ紹介します。無理なく妊活を続けるための参考にしてみてください。

  • 適量を心掛ける
  • ノンアルコール飲料を活用する
  • おつまみ等は控える

適量を心掛ける

妊活中にお酒を飲みたくなった時は、まず飲酒量飲み方に注意しましょう。大量の飲酒や、急激な飲酒は控えます。また、空腹時にはアルコールの吸収が早くなるため、食事と一緒に楽しんだり、アルコール度数の低いものを選んだりするのも良いでしょう。

アメリカの研究では、女性の月経周期中の飲酒と妊娠の可能性について、黄体期や排卵期の大量の飲酒はホルモンバランスを乱し、妊娠に影響がある可能性が高いとされています。しかし、排卵期前の飲酒ではそれほど大きな差は見られなかったという結果もありますが、妊活の成功率を上げるには、周期全体を通してアルコールを控えることが最も安全です。

どうしても妊活中にお酒を楽しみたい場合には、頻繁に飲むのではなく、特別な場面で少量だけ楽しむように気をつけていきたいですね。

参考:The association between alcohol intake and fecundability during menstrual cycle phases

ノンアルコール飲料を活用する

お酒が飲みたくなった時には、先ほど紹介したようなノンアルコール飲料を代わりに楽しむのもおすすめです。最近ではノンアルコールビールカクテルなど種類が豊富で、お酒の雰囲気を味わいながら妊活への影響を避けられます。

また、自宅で簡単に作れるフルーツスパークリングやハーブティーカクテルのキットなども販売されているので、さまざまな商品を試してみるのもおすすめです。ノンアルコール飲料なら、排卵日前後や不妊治療中でも安心して楽しめるのが嬉しいですね。

おつまみ等は控える

お酒と一緒に食べたくなるおつまみにも注意が必要です。揚げ物や塩分の多いスナック類は体重増加や血圧上昇につながるため、妊活中は控えるようにしましょう。代わりに、ナッツ類や野菜スティックなど、栄養価が高くヘルシーなおつまみを選ぶのがおすすめです。

また、お酒との相乗効果で食べすぎてしまう方もいるかもしれません。飲酒量を調整し、食事と一緒に楽しむなどの工夫をして、おつまみを食べすぎないよう意識していきましょう。

まとめ:妊活中はお酒を控えて健康に過ごそう!

まとめ:妊活中はお酒を控えて健康に過ごそう!

妊活中にお酒を控えることは、妊娠しやすい体作りや胎児の健康を守るために非常に重要です。アルコールはホルモンバランス妊娠率に影響を与えるだけでなく、胎児へのリスク不妊治療の成功率にも関わる可能性があります。

この記事で紹介した内容を参考に、お酒との付き合い方を見直しながら、健康的な生活習慣を心掛けてみましょう。

どうしてもお酒が飲みたくなった場合には適量を守り、ノンアルコール飲料を活用したり、ヘルシーなおつまみを選ぶようにしたりして、体や精神への負担を減らしながら楽しい時間を過ごしましょう。無理に我慢しすぎず、自分に合った方法でストレスなく妊活に取り組むのがおすすめです。

また、最近では妊活と同時に、産み分けに挑戦するカップルもいます。産み分けとは、膣内の環境をアルカリ性か酸性のどちらかに傾けることによって、希望の性別の赤ちゃんを授かりやすくする方法です。

産み分けについて詳しく知りたい方や、産み分けゼリーなど産み分けに挑戦できる商品を知りたい方は、以下記事も参考にしてみてください。